ソニーCSLに所属する研究者たちが創出する成果は、学問領域や学術的に意義ある貢献として世の中に還元されることもあれば、具体的な行動を通じて社会変革を目指すものもあります。ソニーCSLではこれらの活動を広義の「社会実装」と捉えています。

ソニーCSLは「人類とこの惑星の未来のための研究」 をミッションに掲げています。その本質は、長期的かつ広範な視点から研究を推進し、未来の可能性を切り拓くことにあります。研究員は自ら目標を立てて研究を進め、その研究成果は自らの行動をもって社会に問いかけることが期待されています。私たちはソニーのグループ会社ではありますが、その存在意義はソニーグループ内への貢献にとどまりません。

学問領域の創出や学術的な貢献の例として、社長の北野宏明が提唱してきたシステムズバイオロジーや、シニアリサーチャーのフランク・ニールセンによるInformation Geometryの研究などが挙げられます。また、社会への普及の一例として、チーフサイエンスオフィサーの暦本純一が発明した「FEEL」という技術が「One Touch」という機能として、ソニーグループの多くの商品に採用されました。

さらに、社会実装を見据え、学問分野や産業の境界を超えた社会変革につながるようなプロジェクトが数多く進行中です。ソニーCSLの規模は決して大きくありませんが、独創的なビジョンやアイデアが共感を生み出し、志を同じくする仲間を増やすことができれば、小さな組織であっても社会に大きな影響を与えることが可能と考えています

また研究の社会実装においては、ソニーグループ内のビジネスやブランディングへの活用はもとより、適切な出口(Exit)戦略を設計し、スピンアウトや外部とのコラボレーションを通じて、より広範な社会貢献を果たす選択肢も探求しています。

ソニーCSLは、研究の独立性と自由を守りながら、その成果を社会に実装するためのプラットフォームとしても機能しているのです。

Projects

スピンアウト

事業化を視野に入れた研究、開発から巣立った事例を紹介します。

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