諏訪 俊一
Shunichi Suwa
Transboundary Research

これまで物質について様々な数多くの研究がなされてきています。ミクロスケールで多くの発見から応用まで行なわれてきました。それでもまだ、ミクロスケールに留まっている数多くの素晴らしい発見があります。これらをマクロスケールに拡大することは、人類・社会にとってとても意義のあることです。分子の集合体の長距離秩序を拡大する方法の一つとして、液晶というものがあります。液晶の長距離秩序は分子配向法と共にマクロスケール化し、ディスプレイ用の材料として使われています。液晶ディスプレイによって、人類はTV, スマートフォン、ノートPCなど多くの恩恵を享受してきました。このことによって、液晶という言葉は液晶ディスプレイのことを指して使われることが多くなってきました。実は液晶というのは、物質の状態を示す言葉であって、ディスプレイはその一つの応用例になります。分子集合体の自己組織化によって機能を発現するものは、自然界にも多く存在しています。例えば、生体膜はリン脂質からなる一種の液晶です。このような自然界の物質から学びながら、物質の新しい展開を目指します。