チョウ・ヴィンセント
Vincent Cheung
Tokyo Research

音楽は、我々の生活や社会的な営みの中で重要な役割を果たす存在です。私は、文化や時代を問わず人々を魅了してきた音楽を、2つのアプローチから理解したいと考えています。まずは、音楽を聴く際の心地よさや快感を生む音楽的要素とは何か。例えば、私は音楽に対する予測や期待の不確実性と、その期待が裏切られたときの驚きの動的な相互作用が、音楽における快感に大きく影響していることを発見しました。そして、2つ目に我々の音楽鑑賞の基盤となる神経認知メカニズムとは何か。機能的磁気共鳴画像法(fMRI)や脳波(EEG)などの脳計測技術を用いて、音楽鑑賞における神経認知の仕組みと時間変化を明らかにすることを目指しています。この2つの側面から研究を進めることは、作曲家や演奏家の創作活動を支援するためのより良いAIのシステムの開発につながると信じています。
[Keywords]
Music, Reward processing, Creativity, Emotions, Cognitive Neuroscience, Computational Musicology