NY Symposium: 「A New You:能力拡張の幕開け」 暦本純一

「A New You:能力拡張の幕開け」 暦本純一_01

ソニーCSL副所長の暦本純一の講演テーマは「A New You」。CSLの初期からのメンバーであり、HCI(Human Computer Interaction)の世界的研究者である暦本は、人とモノとのインタラクションについて、「インターフェース」と「能力拡張」という二つの切り口から語り始めました。「インターフェース」はモノの操作を可能にする界面に関する研究であり、一方の「能力拡張」とは、人間自身の機能の拡張を伴うものの研究である。人間の能力は、コンピュータを使う、あるいは”人馬一体”ならぬ”人機一体”と呼べるようにまで融合することで拡張され、それはコンピュータを使わない場合やコンピュータのみの場合よりも優れた結果を得る可能性があることを示唆しました。いくつかの自身のプロジェクトの事例として、ユーザの身体動作と同期して飛翔するドローン「Flying Eyes」や立体映像によって拡張されたプール「AquaCave」などを挙げました。暦本は、こうした技術を利用することで、場所の制約を越えて人間が仮想的に移動し、外部視点によってリアルタイムでランニングやバッティング、あるいは「AquaCAVE」の場合には泳いでいるときのフォームを客観視できるようになり、フォームなどの改善につなげられると述べました。また、頭部に装着する「LiveSphere」というウェアラブル機器を使えば、それを付けている人、例えば一流の体操選手が競技中に実際に見ている世界を共有することができるようになります。また、自律飛翔式ボール「HoverBall」を使えば、あらゆる年齢の人が、その身体能力、制約に関係なく、ハリーポッターさながらにクィディッチを楽しめるようになるのです。

06.TPoK Rekimoto