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京都府庁旧本館「観桜祭」2024

2024年4月、京都府庁旧本館で開催された「観桜祭」にAugmented Culturesチーム*が参加しました。


京都府庁旧本館は、明治37年に竣工され、昭和46年まで京都府庁の中心として機能し、現在も執務室として使用されている日本最古の現役の官公庁建物です。平成16年に国の重要文化財に指定され、ネオ・ルネサンス様式の名建築として国内外の多くの観光客が訪れています。この京都府庁旧本館を舞台に、2024年3月23日から4月7日にかけて「祇園しだれ桜」「容保桜」な貴重など6種7本の桜を楽しむイベント「観桜祭」が開催されました。

「観桜祭」期間中、旧本館内で最も格式が高い「正庁」において、音楽・飲食・映像を掛け合わせたプログラム『A MEIJI ing!!! 〜正庁から続く明治〜』が開催されました。大和学園、七條甘春堂、有職菓子御調進所 老松、祇園辻利、前田珈琲の協賛によって、和菓子やクッキー、お抹茶などが振舞われました。


本イベントに合わせ、ソニーCSLのAugmented Culturesチームが手がけたLEDマトリクスパネルを嵌めこんだパネル形式の掛け軸「Le Code 掛」を展示しました。パネルの映像は、一般公開された昼の部では日本の老舗レコード会社であるアルファミュージックが今回のために特別に選曲した12曲のレコードジャケットを基に生成AI(Generative AI)を用いて生成したアニメーション映像を映しました。パネルを囲む表具は、神社仏閣の表具を手がける京表具井上光雅堂の井上雅博氏に制作いただいています。また、招待制で催された夜の部ではFace Records KYOTOによるDJと「Le Code 掛」のコラボレーションに加えて、天井には桜が舞うプロジェクションマッピングを制作し、伝統美とデジタル技術の融合による幻想的な空間を創出しました。明治時代に竣工された京都府庁旧本館において、同時期に西洋からもたらされた文化の一つでもあるレコードを基にした三連復の掛け軸によって、格式高い正庁の間で食事や茶菓とともに音楽と映像を楽しむ時間を演出しました。


「Le Code 掛」(写真中央)

2024 年

映像:Augmented Culturesチーム(Focal Point 3R7L70) (前田 哲徳、三浦 康平、四反田 直樹、柏 康二郎)

表具:井上雅博

監修:伊住禮次朗

開催概要「観桜祭」

日時:2024年3月23日〜4月7日

場所:重要文化財京都府庁旧本館

主催:京都府、府庁旧本館利活用応援ネット

*Focal Point (FP)は、ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)が研究活動を推進する枠組みの一つで、研究テーマに合わせて集まったメンバーからなる「チーム」です。それぞれのFPには独自のマークと6桁の文字列が振られます。積層されるFPマークはソニーCSLのロゴのエレメントからデザインされています。

撮影:三田 一季(フォトスタジオ・ミタ)