ユーザーの気持ちを予測し、察する文字入力システム

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POBoxは予測と曖昧検索に基づく文字入力技術で、1998年、ソニーCSL研究員であった増井俊之により発明されました。 以来、携帯電話、パーソナルコンピューターVAIO、カーナビゲーションシステムなど多くのソニー機器に搭載されています。


使いこむほどに、文書入力が快適に。
日本語入力の操作性を一変したPOBox

それまでの一般的な文章入力システムは ユーザーが全ての情報をシステムに与えることが前提でした。 たとえば、手書き文字認識システムでは、単語の正しい綴り・正しい文字を与えなければなりません。かな漢字変換システムの場合は、単語の完全な読みを与えなければならないのが普通です。 しかしPOBoxを使えば、完全な情報を与えなくても入力が可能です。たとえば、「入力」という単語の場合、「にゅうりょく」という完全な読みを指定しなくても、「にゅう」と指定するだけでそれにマッチする単語の侯補が頻度順に表示され、ユーザーはその中から「入力」を選ぶことができます。


POBoxの場合、「入力」を入力するために必要なステップは4。普通のかな漢字変換では8ステップが必要となります。 さらにPOBoxは辞書の学習機能により、一度選択した単語は次回から候補の先頭に表示されるようになり、使いこむほど文書を簡単に入力できるようになります。 また、POBoxは例文辞書を持っており、直前に入力された単語から次に入力される単語を予測します。 たとえば「入力」の後には「する」「した」などの単語が続くことが多いため、これらの単語が自動的に侯補として表示され、選択可能となります。 POBoxは、ソニーCSLとソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社の共同作業により、2000年にau C406Sに搭載されました。 その後ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社において、POBox Pro、POBox Touch (2010)、POBox Plus(2014)と、開発が進められ、ソニーモバイル製携帯電話に継続して搭載されています。

※「POBox」は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所の登録商標です。
※「POBox」は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所とソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が共同開発した技術です。